畳のリフォームする場合どれくらい費用がかかる?

公開日:2023/08/15   最終更新日:2023/05/22


畳は日本人にとって最もなじみ深い床材です。い草の香りは心を落ち着かせ、リラックス効果をもたらしてくれます。しかし畳はフローリングと違って、定期的に張り替えのリフォームをしなければいけないのです。畳の張り替えにはいくつか種類があり、種類ごとに費用が違います。本記事では畳の張り替えの種類や費用について詳しく解説します。

畳とは?畳のサイズや種類別の寸法も解説

畳の歴史は古く、平安時代の貴族が富や権力の象徴として客をもてなす敷物として使われたのが始まりとされています。室町時代には部屋に畳が敷き詰められる、現在のような床材として用いられ、江戸時代中期には庶民の間でも広く親しまれるようになりました。

畳は「呼吸する」と言われているとおり、部屋の湿度を吸収し、乾燥してくると吸収した水分を放出して部屋の湿度を上げる性質があります。高温多湿で四季がはっきりと分かれている日本の風土にはピッタリなのです。また、畳の大きさは地域によって違うことをご存じでしょうか?

ここでは代表的な畳の種類4つをご紹介します。

京間

京間はその名のとおり京都を中心とした関西地方、四国・中国地方、九州地方といった西日本で用いられる畳です。サイズは191㎝×95㎝と他の種類よりも大きいのが特徴です。

中京間

中京間は91㎝×182㎝で、京間の次に大きい畳です。主に福井、愛知、岐阜、三重といった東海・北陸地方を中心として使われています。

江戸間

江戸間は関東地方や東北地方、北海道で主に用いられていますが、今では全国的な標準規格となっています。サイズは176㎝×88㎝で京間・中京間よりも小さくなります。

団地間

その名のとおり公団住宅やアパート、マンションでよく使われるのが団地間です。サイズは170㎝×85㎝で4つの中ではもっとも小さな畳になります。

このように地域によって大きさに差があるのは、家の建て方が地域によって違ったからだと言われています。京間を使う関西地方では、畳の大きさを元にして家が建てられていました。一方、江戸間を使う関東地方では先に家を建てて柱と柱の間に合うように畳をはめ込んでいたので、柱の分だけ畳が小さくなりました。

畳の張り替えには種類がある

畳の張り替えリフォームにはどのような種類があるのでしょうか?詳しく解説します。

裏返し

畳表(たたみおもて)と呼ばれる表面のゴザの部分の表と裏をひっくり返す方法です。表面が日焼けなどで傷んできたら、早めに行うと裏の部分もきれいなのでおすすめです。目安は表替えしてから3~8年とされています。10年以上経過して劣化が激しくなると、裏の部分も損傷していて裏返しできない可能性があるので注意しましょう。

表替え

畳の表面のゴザの部分だけ新しいものと取り換える方法です。目安としては4~8年ほど、もしくは一度裏返しした場合は5年ほど経ったタイミングで表替えするのがおすすめです。もし傷み具合がひどければそれより早く取り換えましょう。表替えをすると部屋の空気が一新されて、雰囲気も変えられます。

新床(あらどこ)

畳をまるごと新しいものに取り換えるリフォームです。畳の土台となる部分を畳床と言いますが、通常10年~30年は使い続けられると言われています。しかし長く使い続けて床の弾力性がなくなってくるなどしたら、まるごと取り換えるタイミングです。放置していると、家の構造体全体にまでダメージが広がる可能性があります。

張り替えリフォームにかかる費用は?

畳の張り替えにはやり方の種類ごとに費用が違います。ここでは、張り替えの種類別の費用をご紹介します。

裏返し

1畳につき3,000円~4,000円です。畳の張り替え方法としてはもっとも簡単にできるため、費用も比較的リーズナブルです。時間もかからないので、一日で作業終了して納品してもらうことも可能です。

表替え

1畳につき5,000円~20,000円です。表面に使われるい草は産地や品質、使用量によってランク分けされているので、より高品質ない草を使用する場合は、さらに高くなるので注意しましょう。また、戸建て用とマンション用によっても畳の種類や施工価格が変わってきますが、マンション用の方が比較的リーズナブルです。裏返しと同様、作業に時間はかからず、1日で納品可能です。

新床(あらどこ)

1畳につき10,000円~35,000円です。使用するい草や縁のグレードによって、価格が変動します。当たり前ですが、高級品を使用するとそれだけ金額もあがります。施工には2~10日ほどの時間がかかりますが、工場で新しい畳が完成してから入れ替えるので、施工中は畳がなくて困るといった事態にはなりません。安心してください。

まとめ

一昔前までは「古臭い」といったイメージを持たれがちでしたが、近年日本の気候や風土に合った畳が見直されています。デザイン性も豊富になり、モダンな家にもマッチしておしゃれな空間を作り出しています。そんな畳ですが、傷んできたら定期的にリフォームしなければいけないというのも事実です。リフォームにかかる費用は、畳やリフォーム方法の種類によって安価なものから高額なものまでさまざまです。自宅の畳の状態は、どの程度の張り替えをしないといけないものなのか、畳業者とよく相談のうえ決めましょう。

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