マンションはリフォームできる?費用や注意点を解説

公開日:2023/11/15   最終更新日:2023/10/20

マンション

マンションのリフォームは可能ですが、注意点がいくつかあります。このコラムでは、リフォームの費用や許可、注意点についてくわしく解説します。マンションの構造や管理規約によって制約があるため、事前の調査が重要です。専門家のアドバイスを受けながら、予算と計画を立て、適切な許可を取得することが成功の鍵です。

マンションはリフォームできるのか

マンションのリフォームについて、個人の判断でリフォームができるのは専有部分に限られます。分譲マンションは、「建物の区分所有等に関する法律」に基づき、「専有部分」と「共用部分」の2つに分けられています。

専有部分は、個人の所有権下にある部分で、具体的には玄関扉の内側、壁紙、床、天井、建物構造に影響しない柱や間仕切りなどが該当します。一方、玄関扉の外側、ベランダ、窓、サッシ、建物構造に影響する柱や間仕切りなどは共用部分に該当するため、個人の判断でリフォームすることはできません。

共用部分に関する変更や修繕は、通常、管理組合やオーナーズ協議会などが管理し、決定権を持っているからです。また、専有部分のリフォームであっても、各マンションには独自の管理規約やルールが存在することがあります。

これにより、一部の専有部分のリフォームが制限されたり、一定の条件を満たす必要がある場合があります。そのため、リフォームを検討する前に、管理規約や規則を確認し、必要な許可を取得することが重要です。計画を立てる際には、法的な制約や管理規約を遵守し、必要な許可を取得することが大切です。

マンションリフォームの相場

マンションリフォームの相場は、いくつかの要因によって変動します。一般的な目安としては、築年数が古いほどリフォーム費用が高額になりがちです。以下は一般的な築年数別のリフォーム相場の目安です。

築10~15年のマンション

築10~15年のマンションのリフォーム相場は、約50万円が一般的です。この段階では大規模な工事は必要ないことが多いため、比較的リーズナブルな費用で済むことがあります。

築15~20年のマンション

築15~20年経過したマンションのリフォーム相場は、約250万円と考えられます。ここからは、設備や内装の更新が必要になり、費用が上昇します。

築20年以上のマンション

築20年以上経過したマンションのリフォーム相場は、約320万円以上と見込まれます。この段階では、経年劣化が進み、大規模なリフォームが必要になることが多いため、費用が高額になります。

ただし、これらはあくまで目安であり、マンションやリフォームの内容によって金額は異なります。たとえば、築26年の3LDK・74.89m2のマンションを全面リフォームする場合、工期は約一カ月で費用は400万円以上かかることが考えられます。

しかし、全面ではなくリビングのみや、キッチンのみといった部分リフォームであれば、工期は1日~1週間程度で、費用は約50~120万円となります。リフォームの費用は、リフォーム範囲や素材の選択、地域によっても変動するため、具体的なプランに応じて専門家と相談し、見積もりを取ることが大切です。

マンションリフォームの注意点

マンションリフォームにおける注意点をまとめます。リフォームをスムーズに進めるために、以下のポイントに留意しましょう。

管理組合への申請

マンション内でのリフォームには、専有部分であっても一般的には管理組合への事前申請が必要です。リフォーム計画に関する許可を取得してから工事を開始しましょう。

近隣住民への配慮

リフォーム工事中は、騒音や資材の運び込みなどが発生するため、近隣の住民への挨拶を事前におこないましょう。適切なコミュニケーションを取ることで、トラブルを回避できます。

仮住まいの検討

大がかりなリフォームの場合、工事中は部屋での生活が難しいことがあります。そのため、工事期間中の仮住まいを検討し、事前に生活場所を確保しておくことが重要です。

アフターケアの確認

リフォーム後、快適に生活できるようになるために、アフターケアサービスが充実しているリフォーム業者を選びましょう。問題が生じた場合、迅速に対応してくれる業者は信頼性が高いです。

予算の適切な設定

リフォームの予算設定は慎重におこないましょう。無理な予算で工事を進めると、質の低い工事や追加費用の発生などが起こりやすくなります。複数社の見積もりを取得し、計画を立てる際に予算を適切に設定しましょう。

これらの注意点に留意することで、マンションリフォームをスムーズに進め、快適な生活環境を手に入れることができます。

まとめ

マンションリフォームに関する重要なポイントを紹介しました。マンションのリフォームは可能で、専有部分においては個人の判断で進めることができます。ただし、管理組合への適切な申請が必要であり、注意点も存在します。

リフォームの相場は築年数によって変動し、予算設定は慎重におこなうべきです。また、近隣住民への配慮やアフターケアの重要性も重要なポイントです。

予算や許可、近隣住民とのコミュニケーション、アフターケアを考慮に入れ、計画的に進めることが、成功への鍵です。快適な新しい空間を手に入れるために、リフォームプロジェクトを着実に進めましょう。

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