火災保険を利用して住宅を修理・リフォームできるのはどんなとき?

公開日:2022/09/21  

災害などで被害を受けた住宅を自己負担で修理する前に、今回の記事を参考にしてください。火災保険の対象になる場合、自己負担額を大幅に減らして修理やリフォームができます。現在加入している保険内容にもよりますが、早急に工事する必要がないのであれば、火災保険の申請を検討してみてください。

火災保険の補償対象

加入している保険内容により多少違う部分はありますが、事故や災害が原因となる場合は補償対象になります。

火災保険とは

地震や台風などによる住宅の被害を修理するための費用を支払ってもらえるのが火災保険です。自己負担額を軽減できるのがメリットです。

ただし、早急に修理したい人には向いていません。審査に1か月程度の期間を要するからです。しかし、いつ何時発生するか分からないのが自然災害です。そのときに備えるために火災保険について知っておくとよいでしょう。

事故や災害が原因である場合

火災、落雷、風災、雪災、雹災、水災、物体の落下、飛来物、爆発、破裂、盗難の場合に適用されます。しかし、必ずしも適用されるわけではないので、加入している保険内容を確認しておきましょう。

地震によって発生した火災は対象外

火災保険と一緒に地震保険に加入していないと、地震によって火災が発生した場合は対象外となります。

経年劣化は対象外

火災保険は、地震や台風などによる住宅の被害を修理するための費用を支払ってもらえるものです。そのため、経年劣化や故意に設備を破壊または破損した場合は対象外になります。間違って火災保険の請求をしないようにしてください。

本来の目的とは異なる保険の使用が確認されれば、保険の解約のみならず法的制裁を受けるかもしれません。不明な点は自己判断せずに、保険会社に確認しましょう。

火災保険を利用して住宅を修理・リフォームできるのはどんなとき?

明らかに災害などが原因で住宅に不具合が生じている場合は、火災保険の申請がスピーディーにできるでしょう。しかし、経年劣化が原因なのか災害などが原因なのか判別が難しいときは、保険会社に相談してから次の行動に移りましょう。

元の状態に戻す工事

あくまで破壊や破損した箇所を修理するだけになります。復旧工事なので、マイナスからゼロに戻す作業といえるでしょう。

屋根、外壁、雨樋の修理

台風、地震、大雪、雹が原因で破壊した屋根、外壁、雨樋の修理が可能です。

雨漏りの修理

雨や雪が原因で発生した雨漏りの修理が可能です。

窓やカーポートの修理

強風が原因で割れた窓やカーポートの修理が可能。

床上浸水後の補修

集中豪雨や土砂災害などが原因で発生した床上浸水後の補修が可能です。

火災保険を利用して住宅を修理・リフォームするまでの流れ

全体の流れを紹介します。業者と保険会社の両方と調整する必要があるので、することリストなどを作成して抜け漏れを防ぎましょう。

修理を依頼する

安心して任せられるリフォーム会社を見つけた後に修理を依頼します。この際、最初から1社に絞ると信頼できる会社かどうか分からないので、2~3社に見積もりを依頼しましょう。

見積書の内容だけで判断するのではなく、スタッフの問い合わせ時の対応も確認するようにします。また、業者の信頼度は保険が支払われるかどうかを左右するともいわれているので慎重に行いましょう。

現地調査

被害を受けた箇所を重点的に業者が調査します。無料で調査する場合が多いですが、費用を負担するかどうか確認しておきましょう。

業者と契約

見積書の内容に問題がなければ業者と契約します。

火災保険の申請

契約後に火災保険の申請をします。

保険会社または代理店による調査

申請内容が妥当であるかどうかの調査を受けるのです。

保険金の受け取りと施工開始

保険会社から保険金の入金を確認できたら、業者に修理代を支払い工事開始です。

火災保険を利用して住宅を修理・リフォームする際の注意点

悪質な業者も一定数存在します。契約を急いでいる業者や不安をあおる業者と、すぐに契約しないようにしましょう。

工事費0円と宣伝している業者は怪しい

保険会社から保険金を受け取るまで、工事費が0円かどうか分かりません。事実、工事費用を自己負担せずに工事できた実績もあるでしょうが、最初からこのように宣伝している業者は信用しないようにしましょう。

高額な解約料を請求される

解約料が高額な業者は悪質である可能性があります。強引に契約してくる可能性もあるので、落ち着いて書面の内容を確認しましょう。

余計な申請代行手数料を請求された

業者から申請代行業者を紹介されるケースがありますが、信頼されている業者ではない場合は断るようにしましょう。余計な手数料を請求される可能性があります。

まとめ

災害などが原因で自宅に不具合が生じているのであれば、まずは保険会社に連絡してみましょう。その後、業者の選定に入りますが、信頼できる業者を選定するようにします。自分で分からない場合は、知り合いや近所の人に聞いてみるとよいでしょう。

また、インターネットのクチコミや評価も参考になります。自宅の不具合をできるだけ早く直したいという焦りから、悪質な業者と契約してしまう例が後を絶ちません。人の弱みにつけこんでくるので、怪しいと感じたら距離をとるようにしましょう。

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