リフォーム前のアスベスト調査が義務化!注意すべきポイントとは

公開日:2024/09/15  


リフォームを考える際、気になるのはアスベスト問題です。2022年4月1日から施行された法改正で、リフォーム工事前のアスベスト調査が義務化されました。本記事では、リフォーム前のアスベスト調査について、施主と施工会社の義務、注意すべきポイントについて解説していきます。ぜひ最後までご一読ください。

アスベストとは?

アスベストは、古くから建材として使用されてきました。その理由は、耐火性や耐熱性に優れ、さらにコスト面でも優れていたためです。とくに、1960年代から1970年代にかけては、その特性を活かして多くの建物で使用されました。

しかし、アスベストには健康被害があることが指摘されるようになりました。アスベストが繊維状になって空気中に飛散すると、それを吸い込むことで肺がんや中皮腫などの疾患を引き起こす可能性があります。

このため、1970年代以降、アスベストの使用は規制され、2006年には全面的に禁止されました。しかし、禁止された後も、建築された時代によってはいまだにアスベストが含まれる建物が存在します。とくに、1960年代から1970年代にかけて建築された建物には、アスベストを含む建材が使われている可能性が高いです。

そのため、リフォームする際には、アスベストの有無を確認し、適切な対策を取ることが重要です。アスベストは、その特性から取り扱いにはとくに慎重さが求められます。リフォームや解体工事する際には、アスベストが含まれるかどうかの調査が義務づけられています。この調査を怠ると、法的な罰則が科せられる可能性があります。そのため、アスベストの取り扱いには十分な注意が必要です。

どのような義務が課せられる?

リフォーム前のアスベスト調査には、具体的にどのような義務があるのでしょうか。施主と施工会社の2つの立場から見ていきましょう。

施主の義務とは?

リフォーム工事前のアスベスト調査において、施主にはいくつかの重要な義務が課せられます。

まず、調査に必要な情報を提供することが求められます。具体的には、建物の建築年月や過去のリフォーム履歴、アスベストが含まれる可能性のある場所などの情報を施工会社に提供する必要があります。

さらに、アスベスト除去が必要となった場合の費用を負担する義務もあります。アスベスト除去は専門的な知識と技術が必要な作業であり、その費用はかなり高額になる場合があります。施主は、事前に費用の見積もりを確認し、必要な費用を準備する必要があります。

また、工事日程や作業方法についても、施主は施工会社と十分な配慮を行う義務があります。アスベスト除去作業は、住宅環境や周辺環境に影響を及ぼす可能性があるため、施主は工事の進行状況や作業方法について理解し、必要に応じて配慮することが求められます。

施工会社の義務とは?

施工会社には、リフォーム工事前のアスベスト調査を専門家に依頼し、適切に行う義務があります。アスベスト調査は専門知識が必要な作業であり、施工会社は適切な調査方法を選択し、正確な結果を得るための努力をする必要があります。

また、アスベストが確認された場合は、除去や封じ込め工事を適切に行う義務もあります。アスベストの取り扱いには特別な技術や設備が必要であり、作業を行う際には法令や規制に従い、安全に作業を行うことが求められます。

さらに、調査結果や作業の様子を写真に収め、3年間保存する義務もあります。これは、調査や作業の適切さを確認するために必要な措置であり、施工会社はこの義務を遵守することが重要です。

リフォーム前のアスベスト調査の注意点

リフォーム前のアスベスト調査において、注意すべきポイントがあります。

まず、アスベスト調査は厚生労働大臣指定の講習を受けた専門家が行うことが義務づけられています。施主がリフォーム会社を選ぶ際には、この点を重視する必要があります。講習を受けた専門家が調査することで、正確な調査結果が得られ、アスベストに関するリスクを最小限に抑えられます。

また、アスベスト調査には、建物内部の調査も含まれます。建物の外観だけではなく、壁の内側などの部分も調査対象となります。これは、アスベストが含まれる建材がどのような状態で使用されているかを確認するために必要な作業です。

さらに、アスベスト調査の結果に基づいて、適切な対策が必要です。アスベストが確認された場合は、除去や封じ込め工事を行う必要があります。

施主は、調査結果に基づいて施工会社と十分な協議を行い、適切な対策を講じる必要があります。リフォーム前のアスベスト調査は、建物の安全性や健康への配慮が最優先される重要な作業です。施主と施工会社が協力して、適切な調査と対策をすることで、アスベストに関するリスクを最小限に抑え、安心してリフォームできます。

まとめ

リフォーム工事前のアスベスト調査は、建物の安全性と住民の健康を守るために不可欠です。施主と施工会社は、法律に基づく義務を遵守し、信頼できる専門家に調査を依頼することが重要です。アスベストに関するリスクを正確に把握し、適切な対策を講じることで、リフォーム工事を安全に進められます。リフォーム工事を考える際には、アスベスト調査にも十分な注意を払い、安心して暮らせる住空間を整えることが大切です。

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